本編 「ごめんねー佐久間君。手伝わせちゃって」 「いいえ」 放課後、とにかく飯田と話そう。 その意気込みは、委員会活動という極めて地味、かつ現実的な理由によりあっさりと打ち砕かれた。 今日は休館日だというのに、ついてない… 続きを読む アニログ小説「友人Sのひとりごと。」Episode5
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アニログ小説「友人Sのひとりごと。」Episode4
本編 あの図書館の事件から一ヶ月。 秘密を二つも共有してしまったせいか、俺と飯田の距離は自然かつ穏やかな速度感で縮まった。 それについて、親友たちもなにやら安心しているらしい。 最近では俺らに遠慮することなく二人で飯を… 続きを読む アニログ小説「友人Sのひとりごと。」Episode4
アニログ小説「友人Sのひとりごと。」Episode3
本編 「きゃっ」 「さ、佐久間」 飯田の身体に巻きついているのは、数学教師の加藤だった。 若くて、可愛くて、巨乳。 いかにも高校生男子が好きそうな外見で、男だけの密談中にもよく出てくる名前である。 それがまあ、第二学年イ… 続きを読む アニログ小説「友人Sのひとりごと。」Episode3
アニログ小説「友人Sのひとりごと。」Episode2
本編 土日をはさんで、月曜日。 いつもどおりの時間に学校に行くと、昇降口でこの時間としては見慣れない二人組と鉢合わせた。 「あ! おはよう佐久間」 「おはよ」 「おはよ。……なんだこれ。乙女ーゲか」 花村と、飯田。割と… 続きを読む アニログ小説「友人Sのひとりごと。」Episode2
アニログ小説「友人Sのひとりごと。」Episode1
あらすじ紹介 恋愛ストーリーの主役の横には、大体妙に良い仕事をする友人が居る―― 突然親友から「恋人を紹介する」と呼び出された佐久間有は、あまりにも意外すぎる人物と対面する。 更に新しく出来た友人にも、なにやら秘密がある… 続きを読む アニログ小説「友人Sのひとりごと。」Episode1
アニログ小説「天使と過ごした一年間」Episode4
本編 【四章:冬の天使】 天子は、入院した。 日曜日にお見舞いに行くと、病院の真っ白な個室の真っ白なベッドで天子が横になっていた。 腕には点滴のチューブ。顔は青白く、少し痩せたようだった。 「天子」 私が声をかけると、… 続きを読む アニログ小説「天使と過ごした一年間」Episode4
アニログ小説「天使と過ごした一年間」Episode3
本編 【三章:秋探し】 秋のメインは学園祭だ。高校は学園祭の準備で忙しい。 私は特にどこの部活にも所属していないのでクラス展示だけの手伝いだからまだいいものの、高校エンジョイ勢のカナとかハルとかは部活もクラスも、と忙し… 続きを読む アニログ小説「天使と過ごした一年間」Episode3
アニログ小説「天使と過ごした一年間」Episode2
本編 【二章:夏空】 梅雨の頃、高校二年ともなると受験のための夏期講習の話題が出てくる。 カナと同じ予備校の夏期講習のパンフレットを取り寄せた。 受験先は決まっていないけれど、まわりが勉強するなら私もしておいたほうがい… 続きを読む アニログ小説「天使と過ごした一年間」Episode2
アニログ小説「天使と過ごした一年間」Episode1
本編 【一章:春には春の】 隣の席の女の子は、控えめに言っても美少女だった。 色素の薄い髪は天然パーマなのかふんわりとカールしていて、それを校則どおりひとつ結びにしている。 長さは胸元まで。肌も真っ白。日焼けなんてした… 続きを読む アニログ小説「天使と過ごした一年間」Episode1
アニログ小説「少女はポピーの花をさして笑う」Episode4
本編 四章 本棟の職員室で、金子が残業しているのを窓の外から確認すると、奈々子は三年棟へ走った。 金子が見回りに来る前に済ませなけばならない。 ポケットから鍵を取り出し、ペンライトでドアを照らして、慣れた手つきで三年棟… 続きを読む アニログ小説「少女はポピーの花をさして笑う」Episode4