作品紹介:AMNESIA
- 放送期間
2013年1月~3月 - 公式サイト
https://www.anime-amnesia.com/ - 制作会社
ブレインズ・ベース
〇出演声優
- 主人公 (cv.名塚佳織)
- シン (cv.柿原徹也)
- イッキ (cv.谷山紀章)
- ケント (cv.石田 彰)
- トーマ (cv.日野 聡)
〇あらすじ
見知らぬ場所で意識を取り戻した主人公の少女は、突如として8月1日以前の記憶を全て失ってしまっていた…。戸惑う彼女の前に現れたのは、自身を『精霊』と名乗るオリオンという少年だった。オリオンの導きにより、彼女は記憶喪失を悟られぬよう手探りで行動することとなる。次第に浮かび上がる周囲の人間関係…。名前も顔も知らない“幼馴染”や“先輩”、そして“恋人”との出会い。記憶のない彼女は、彼らの想いを痛切に感じつつも、それに応えることができずにいた…。失った記憶の先にある『答え』とは…。
dアニメストアより
〇感想・レビュー
乙女ゲームが元のアニメですが、主人公が記憶喪失になっているところから始まったり、様々な危険な出来事に巻き込まれたりと、一般的な恋愛アニメとは違ったサスペンス感が味わえます。また、各キャラクターの心情にフォーカスした展開が特徴的で、観ているとキャラクターに感情移入しやすく、物語を楽しめます。主人公は記憶を取り戻すためにさまざまな「世界」を経験するのですが、常に不安や孤独感に苛まれていて、記憶を失っていることに対する絶望感が描かれているところに鬱要素が感じられます。また、死の影が繰り返し主人公を襲うストーリー展開も暗く印象的です。
作品紹介:打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?
- 放送期間
2007年8月18日 - 制作会社
シャフト
〇出演声優
- 及川なずな (cv.広瀬すず)
- 島田典道 (cv.菅田将暉)
- 安曇祐介 (cv.宮野真守)
- 田島純一 (cv.浅沼晋太郎)
- 和弘 (cv.豊永利行)
〇あらすじ
夏休み、とある海辺の町。花火大会をまえに、「打ち上げ花火は横からみたら丸いのか?平べったいのか?」で盛り上がるクラスメイト。そんななか、典道が想いを寄せるなずなは母親の再婚が決まり転校することになった。「かけおち、しよ」なずなは典道を誘い、町から逃げ出そうとするのだが、母親に連れ戻されてしまう。それを見ているだけで助けられなかった典道。「もしも、あのとき俺が…」なずなを救えなかった典道は、もどかしさからなずなが海で拾った不思議な玉を投げつける。すると、いつのまにか、連れ戻される前まで時間が巻き戻されていた…。何度も繰り返される一日の果てに、なずなと典道がたどり着く運命は?花火があがるとき、恋の奇跡が起きる―
Filmarksより
〇感想・レビュー
ドラマをアニメ映画にリメイクした作品で、「もしも」ということがテーマになっています。夏の花火大会を前にして、転校することになったクラスメートのなずなが、主人公の典道に様々なシーンでの「もしも」の選択を迫っていき、時間や運命が歪むような展開が繰り返されていく中に切なさや不気味さを感じます。一見すると友情や恋についての甘くも切ない青春のひとコマを描いた物語のようですが、現実世界になずなと典道の姿が見えないというシーンで話が終わるオープンエンドとなっており、結末が明確ではないため、2人は「もしも」の世界に取り残されたのか、あるいはどこか別の場所へ消えてしまったのかと、不気味な余韻が残る所に鬱要素を感じます。
作品紹介:selector infected
- 放送期間
2014年4月~6月(第1期)
2014年10月~12月(第2期) - 公式サイト
http://selector-wixoss.com/ - 制作会社
J.C.STAFF
〇出演声優
- 小湊るう子 (cv.加隈亜衣)
- タマ (cv.久野美咲)
- 紅林遊月 (cv.佐倉綾音)
- 花代 (cv.川澄綾子)
- 植村一衣 (cv.茅野愛衣)
〇あらすじ
巷で中高生を中心に大人気のカードゲーム「WIXOSS(ウィクロス)」。だがそのカードの中に「意志を持つ少女キャラのカード」=ルリグカードがあることを知る者は少ない。ルリグの声は特別な少女だけが聴くことが出来、そのカードの持ち主はセレクターと呼ばれていた。そしてセレクターたちは、誰もがそれぞれの「願い」を抱いて、普通の人間には感知出来ないフィールド内でカードバトルを繰り広げている。なぜなら、セレクター同士のバトルに勝ち続ければ、自分の「願い」が叶うと言われているから。小湊るう子はWIXOSSを初めて手にしたその時、ルリグの声を聴いた。驚きと困惑の彼女の前に、同じ学校の生徒でセレクターの紅林遊月にバトルを挑まれる。るう子は要領を得ぬまま、自分のルリグをタマと名付けて、否応なしにセレクターとして戦うことに……。希望、願望、欲望。それぞれの想いを胸に、少女たちは危険なゲームの渦に飲み込まれていく──
dアニメストアより
〇感想・レビュー
WIXOSSはWIXOSSシリーズの第一作目。カードゲームを題材にしたアニメで、少女たちの葛藤と成長を描いています。物語は、特別なカード「WIXOSS」を引き当てた少女たちが、自らの願いを叶えるために戦うことから始まりますが、次第にそのゲームが持つ危険性や、彼女たちの運命がいかに厳しいものかが明らかになっていきます。このアニメの魅力は、表向きは可愛らしいキャラクターたちが、実は深い絶望や心の闇を抱えている点です。特に、友情や愛情が試される場面は胸が苦しくなるほどに切なく、彼女たちの選択がどれだけ重いものかを痛感させられます。鬱展開が続く中で、視聴者は彼女たちの成長と葛藤を見守りながら、時には自分の感情も揺さぶられます。少女たちの「欲望、嫉妬、憎悪」といった女性社会の暗部が描かれており登場人物の蒼井晶は、この作品の真の主人公ともいえる存在で見所満載です。
作品紹介:回復術士のやり直し
- 放送期間
2021年1月~3月 - 公式サイト
https://s.mxtv.jp/anime/kaiyari/news.html?page=11909_1 - 制作会社
ティー・エヌ・ケー
〇出演声優
- ケヤル/ケヤルガ (cv.保住有哉)
- フレア/フレイア (cv.渋谷彩乃)
- セツナ (cv.石上静香)
- クレハ (cv.相川奈都姫)
- イヴ (cv.高森奈津美)
〇あらすじ
【癒】の勇者としての素質に目覚め、勇者たちと世界を救う冒険の旅に出ることになった少年・ケヤル。しかし戦闘能力のない回復術士には、勇者たちにその能力を搾取され虐待を受ける日々が待っていた。自由と尊厳を奪われ、自我すらも失いかけたケヤルはある日、正気を取り戻し《回復》の真実に辿り着く。《回復》はただの癒やしではない。《回復》は世界を、人を、根源から揺るがす力である、と。ケヤルは世界そのものを《回復》し、四年前からすべてを“やり直す”ことを決意する。そして勇者たちへの報復に胸を躍らせるのだった……。「さあ、パーティー<復讐>のはじまりだ─」
公式サイトより
〇感想・レビュー
異世界で回復魔法を使う青年、ケヤルが主人公の物語です。彼は、勇者たちによって裏切られ、屈辱的な目に遭いながらも、ある特別な力によって過去に戻ることができます。この力を使い、彼は自らの運命を変えるために再び挑戦する姿が描かれています。このアニメの特徴は、単なるファンタジーにとどまらず、痛みや裏切り、復讐といった深いテーマが扱われている点です。回復術士としての立場を逆手に取り、自らの手で運命を切り開こうとする彼の姿は、視聴者に衝撃を与えます。特に、彼が味わった苦しみや絶望が再生の糧となる過程は、思わず心が締め付けられるほど。この作品は主人公ケヤルの復讐行為以外にも敵側も虐殺といった残虐行為をする者が多いので終始鬱展開が多く見所満載です。
作品紹介:イノセンス
- 放送期間
2004年3月6日 - 制作会社
Production I.G
〇出演声優
- バトー (cv.大塚明夫)
- 草薙素子 (cv.田中敦子)
- トグサ (cv.山寺宏一)
- 荒巻 (cv.大木民夫)
- イシカワ (cv.仲野裕)
〇あらすじ
映画「イノセンス」の舞台は、人々が電脳化され、声を出さずとも、コンピューター端末を打たなくとも、ネットワークを通じたデジタルコミュニケーションが可能になる一方、肉体の機械化も進み、人とサイボーグ(機械化人間)、ロボット(人形)が共存する、2032 年の日本。魂が希薄になった時代。決してそう遠くない近未来を舞台に物語の幕が開く。 主人公は、続発するテロ犯罪を取り締まる政府直属の機関・公安九課の刑事バトー。 バトーは、生きた人形(サイボーグ)である。腕も脚も、その体のすべてが造り物。残されているのはわずかな脳と、一人の女性、“素子(もとこ)”の記憶だけ。 ある日、少女型の愛玩用ロボットが暴走を起こし、所有者を惨殺する事件が発生。「人間のために作られたはずのロボットがなぜ、人間を襲ったのか」。さっそくバトーは、相棒のトグサと共に捜査に向かう。電脳ネットワークを駆使して、自分の「脳」を攻撃する“謎のハッカー”の妨害に苦しみながら、バトーは事件の真相に近づいていく。
dアニメストアより
〇感想・レビュー
伝説的なSFアニメ『攻殻機動隊』の続編。前作の主人公である草薙素子が去った後、彼女に恋をしていた元軍人で公安のエージェントである「バトー」が主人公です。最近のアニメは3DCGの背景に手描きの人物を載せる手法は珍しくないですが、そうした技法はこの時代に生み出された物なので、アニメ技術に興味がある人は絶対に見るべきです。彼は少女型の芸者ロボットが起こす連続殺人事件を捜査するのですが、その事件の真相がかなりの鬱展開です。普通にみていると『サイコパス』シリーズの様なSF刑事ドラマなのですが、物語の核心部分を読み解くとかなりエグイ事件である事が分かります。ネタバレをせずにそれを伝えることは難しいですが、性虐待が直接描写される訳ではないですが、苦手な人は見るべきではないでしょう。
作品紹介:さよならの朝に約束の花をかざろう
- 放送期間
2018年2月24日 - 公式サイト
https://sayoasa.jp/ - 制作会社
P.A.WORKS
〇出演声優
- マキア (cv.石見舞菜香)
- エリアル (cv.入野自由)
- レイリア (cv.茅野愛衣)
- クリム (cv.梶裕貴)
- ラシーヌ (cv.沢城みゆき)
〇あらすじ
縦糸は流れ行く月日。横糸は人のなりわい。人里離れた土地に住み、ヒビオルと呼ばれる布に日々の出来事を織り込みながら静かに暮らすイオルフの民。10代半ばで外見の成長が止まり数百年の寿命を持つ彼らは、“別れの一族”と呼ばれ、生ける伝説とされていた。両親のいないイオルフの少女マキアは、仲間に囲まれた穏やかな日々を過ごしながらも、どこかで“ひとりぼっち”を感じていた。そんな彼らの日々は、一瞬で崩れ去る。イオルフの長寿の血を求め、レナトと呼ばれる古の獣に跨りメザーテ軍が攻め込んできたのだ。絶望と混乱の中、イオルフ一番の美女レイリアはメザーテに連れさられ、マキアが密かに想いを寄せる少年クリムは行方不明に。マキアはなんとか逃げ出したが、仲間も帰る場所も失ってしまう……。虚ろな心で暗い森をさまようマキア。そこで呼び寄せられるように出会ったのは、親を亡くしたばかりの“ひとりぼっち”の赤ん坊だった。少年へと成長していくエリアル。時が経っても少女のままのマキア。同じ季節に、異なる時の流れ。変化する時代の中で、色合いを変えていく二人の絆――。
dアニメストアより
〇感想・レビュー
「あの花」の脚本家、岡本磨里の初監督作品です。時代や戦争に翻弄された二人の少女が母となり、成長していく物語。この時点で不穏な雰囲気を感じる方もいるでしょう。その予感は半分くらいは当たっています。直接的な性暴力シーンはありませんが、それを示唆する台詞やセクハラシーンはたくさんあり、苦手な人は注意が必要です。美少女アニメを制作しているスタッフによる作品でもあるため、そういったシーンを性的に消費することも可能でしょう。一方で、女性クリエイターによるフェミニズム的な志を持った作品である事も明白です。それは主人公の息子の『エリアル』に着目して見れば分かります。女性、とりわけ美少女キャラを描くアニメはフェミニズムとどう向き合うか、その回答の一つがラストシーンで示されるのです。
作品紹介:灰と幻想のグリムガル
- 放送期間
2016年1月~3月 - 公式サイト
http://grimgar.com/ - 制作会社
A-1 Pictures
〇出演声優
- ハルヒロ (cv.細谷佳正)
- レンジ (cv.関 智一)
- ランタ (cv.吉野裕行)
- キッカワ (cv.浪川大輔)
- マナト (cv.島﨑信長)
〇あらすじ
生きるって、簡単じゃない。
目が覚めると、ハルヒロは暗闇の中にいた。ここがどこなのか、なぜここにいるのか、そしてどこから来たのかもわからないまま。周りには自分と同じ境遇らしき数名の男女。彼らとともに暗闇から踏み出した先には見たことのない世界、「グリムガル」が広がっていた……。
記憶も、お金も、特別な力もーー
何もない僕たちが手に入れた現実。
公式サイトより
〇感想・レビュー
異世界転移系のファンタジー作品なんですけど、最後まで鬱展開が続く作品でした。序盤からキツイんですよね。なんとかパーティーに入れたものの、そのメンバーは他パーティーに入れてもらえない戦力の低いものばかり。そんな人達でパーティーを組んだわけですから、ゴブリン相手にも大苦戦。さらにそんなパーティーでもなんとかやれていたのはリーダーを務めていた人が有能だったからなんですが、それすらも失ってしまった時はこのパーティーどうするの?とハラハラしまくりでした。亡くなったメンバーを生き返らせるには大金が必要。かといって集められる手立てもなく。それどころか自分達の生活すらままならないという感じで悲惨な状況が続くので、異世界ファンタジー系だとダントツの鬱アニメ作品だと思います。
作品紹介:ダンガンロンパ
- 放送期間
2013年7月~9月 - 公式サイト
https://www.nbcuni.co.jp/rondorobe/anime/danganronpa/ - 制作会社
Lerche
〇出演声優
- 苗木 誠 (cv.緒方恵美)
- 舞園さやか (cv.大本眞基子)
- 桑田怜恩 (cv.櫻井孝宏)
- 霧切響子 (cv.日笠陽子)
- 十神白夜 (cv.石田 彰)
〇あらすじ
卒業するだけで、人生の成功が約束されるという「私立 希望ヶ峰学園」。だがこの学園に入ることができるのは、ごくごく限られた人々ーー”超高校級”と呼ばれる、突出した才能を持つ生徒たちだけだった…。
そして今、この学園に一人の少年が足を踏み入れようとしていた。取り立てて特徴のない、ごく平凡な主人公・苗木誠。彼こそは、抽選によってただひとり入学を許された”超高校級”の幸運の持ち主だった。自らの幸運と新しい環境に興奮を隠しきれない苗木。しかしそんな彼を待っていたのは、想像だにしていなかった事態だった。
学園の門に足を踏み入れた途端に身体を走る衝撃。そして次に誠が目を覚ましたとき、彼は14人の仲間たちとともに、封鎖された校舎に閉じ込められていることを知る。さらに突然の状況に戸惑う苗木たちの前に現れたのは、学園長を名乗るモノクマ。彼はこう告げる。「これからみなさんには一生、ここで暮らしていただきます。学園から卒業したければ、仲間を殺さなければなりません」と……。
公式サイトより
〇感想・レビュー
第一印象とは全く異なった展開をする鬱作品でした。最初は楽しい学園生活を送る系かな?モノクマっていうマスコットキャラクターも可愛いし?なんて思ったんですよね。でも実際は全然違いました。登場人物がガンガン殺されていくんですよね。しかもその犯人は誰かわからないわけで。さらに犯人を特定できないなら出来ないで、クラスメートの一人がモノクマの手によって殺害されていくわけで。しかもその殺害方法はかなり残虐でした。犯人が誰かわからないのでみんな疑心暗鬼になっていきますし、そんな状態ではまともに寝ることすら出来ず。最初から最後までエグイ展開の続く作品でした。
作品紹介:シュタインズゲートゼロ
- 放送期間
2018年4月~9月 - 公式サイト
https://steinsgate0.jp/ - 制作会社
WHITE FOX
〇出演声優
- 岡部倫太郎 (cv.宮野真守)
- 椎名まゆり (cv.花澤香菜)
- 橋田至 (cv.関智一)
- 牧瀬紅莉栖 (cv.今井麻美)
〇あらすじ
2010年11月 β世界戦ーー
主人公・岡部倫太郎が数々の苦難、悲哀を乗り越えた果てに「彼女」を救うことをあきらめてしまった世界線。
失意の底にある岡部倫太郎。彼を心配する仲間たち。
救われなかった「彼女」はどうなったのか?新たなキャラクターを迎えて描かれる「ゼロ」の物語。
そう、そこに『彼女』は今もいるーー
公式サイトより
〇感想・レビュー
シリーズで通して見るとシュタインズ・ゲート本編にあたる無印との橋渡し的なポジションになるゼロだが、ゼロ単体で見た時の主人公、岡部倫太郎の生涯は鬱展開そのものです。彼の壮絶な人生を見た視聴者からはご理解頂けるだろうと思います。シュタインズ・ゲートの正統続編。と言う位置付けで世に送り出されたゼロだが…無印の時の鳳凰院凶真は見る影もなく、トレードマークの白衣は封印され、黒色のシャツに身を包み、俯きながら街を歩き、かつては毎日の様に通っていたラボにも顔を出さない…こんな導入から始まる物語です。正直見ていて辛くなって何度か挫折しそうになったが、期待は裏切られなかったです。見てよかったと感じました。そんな作品に仕上がっています。
作品紹介:ドラゴンクエストダイの大冒険
- 放送期間
1991年10月~1992年9月(1991年版)
2020年10月~2022年10月(2020年版) - 公式サイト
https://dq-dai.com/ - 制作会社
東映アニメーション
〇出演声優
- ダイ (cv.種﨑敦美)
- ポップ (cv.豊永利行)
- マァム (cv.小松未可子)
- レオナ (cv.早見沙織)
- アバン (cv.櫻井孝宏)
〇あらすじ
かつて、魔王ハドラーにより苦しめられていた世界は、 「勇者」と呼ばれた一人の剣士とその仲間たちの手により平和を取り戻した―― 時は流れ…。魔王から解放されたモンスターたちが暮らす南海の孤島・デルムリン島。 島唯一の人間であり、勇者に憧れる少年「ダイ」は、モンスターたちと平和に暮らしていた。だが、その暮らしも、魔王ハドラーの復活により一変する。 師との約束、仲間との出会い、逃れられぬ宿命…再び危機が訪れた世界を救うため、勇者を目指す少年・ダイの冒険が始まるー!
dアニメストアより
〇感想・レビュー
令和の今ではよく見られるテーマとなった「勇者VS魔王」、そして「魔王を倒した勇者のその後は?」という部分を、平成の時代からしっかりと掘り下げて物語を作っていたのが『ダイの大冒険』だと思います。確かに、世界を破滅に追いやる魔王を倒すほどの武力を持つ勇者が、たとえ「人間の味方だ」と言っても、心から安心できないというのは、人間の本能的な心理かもしれません。人間のために頑張ってきた勇者ダイが報われないのはもちろんのこと、パーティーメンバーのポップやマァム、レオナ姫なども本当に気の毒に感じます。このような心理描写を膨らませ、魔王を倒した後に迫害される勇者を描いた作品が、平成後期から令和にかけていくつか生まれてきているように思います。『ダイの大冒険』がどれほどの影響を与えたかは分かりませんが、「魔王を倒して勇者は幸せに暮らしました」という結末に一石を投じた作品であることは間違いないでしょう。
作品紹介:Helck
- 放送期間
2023年7月~12月 - 公式サイト
https://www.helck-anime.com/ - 制作会社
サテライト
〇出演声優
- ヘルク (cv.小西克幸)
- ヴァミリオ (cv.小松未可子)
- アズドラ (cv.松岡禎丞)
- ホン (cv.石田彰)
- アスタ (cv.青木志貴)
〇あらすじ
魔界のとある国。
一人の勇者の手によって魔王が倒され、新魔王の座をかけた競技会が開かれることとなった。大会責任者の帝国四天王ヴァミリオは、敵であるはずの人間の勇者ヘルクの参加に激怒する。決勝戦を前に魔王ウルムの城が陥落した一報を受け、ヴァミリオはヘルクを含む決勝に残った選手たちと共にウルム城奪還へと旅立った。笑顔で「人間を滅ぼそう」と語るヘルク。果たしてその言葉は本心か?笑顔に隠された真実とは……
公式サイトより
〇感想・レビュー
アニメ化が決まったとき、とても期待していました。実際にアニメが放送され、その出来はとても良かったと思います。ただ、尺が足りていないのが残念です。最後まで物語をしっかり描き切ってこその名作だと思いますが、尺が足りないことを承知の上で、無理に駆け足にしなかった制作サイドの判断は賢明だったとも感じます。ただし、現在アニメ化されている部分だけで続編がなく終わってしまったら、ヘルクがただ可哀想なだけの鬱展開アニメになってしまいます。作品自体は非常に良いもので、2クールでのまとめ方も素晴らしく、キャストや作画にも力が入っています。だからこそ、ぜひ完結編を作ってほしいと思います。ヘルクを鬱展開のまま終わらせず、救いのある結末を描いてほしいです。