おすすめ鬱アニメの紹介

作品紹介:機動戦艦ナデシコ 劇場版機動戦艦ナデシコ-The prince of darkness-

  • 放送期間
    1998年8月8日
  • 制作会社
    XEBEC

〇出演声優

  • ホシノ・ルリ (cv.南央美)
  • テンカワ・アキト (cv.上田祐司)
  • ミスマル・ユリカ (cv.桑島法子)
  • マキビ・ハリ (cv.日高のり子)
  • 高杉三郎太 (cv.三木眞一郎)

〇あらすじ

西暦2201年。ボソンジャンプ航行の鍵となる古代遺跡が、地球と木星の政治体制転覆を企む「火星の後継者」の手に落ちた。人類の歴史最大規模のクーデターに対し、発進する新・機動戦艦ナデシコ。しかし、艦長ホシノ・ルリ達の前に現れたのは、一度はルリの育ての親となったテンカワ・アキトの復讐鬼と化した姿だった。

公式サイトより

〇感想・レビュー

木星から侵略する謎の敵木星トカゲとそれと戦う戦艦ナデシコのメンバーたちを描いた作品です。基本的にギャグテイストで明るい雰囲気で進行しますが、要所要所でキャラの死や木星トカゲの真実などで鬱々とした展開が出されます。とにかく緩急の激しい作品であり、スッっと飲み込めるにも関わらず気づくと心にダメージを負っています。そして劇場版では特につらい展開が続きます。アニメ本編で守ったものが歪められていくような展開は非常に心が苦しく、失った物、変わらない物と向き合う展開が非常に響きます。緩急の激しい作品を求めている方にオススメです。

作品紹介:結城友奈は勇者である

  • 放送期間
    2014年10月~12月(第1期)
    2017年10月~2018年1月(第2期)
    2021年10月~12月(第3期)
  • 公式サイト
    https://yuyuyu.tv/season1/
  • 制作会社
    Studio五組

〇出演声優

  • 結城友奈 (cv.照井春佳)
  • 東郷美森 (cv.三森すずこ)
  • 犬吠埼風 (cv.内山夕実)
  • 犬吠埼樹 (cv.黒沢ともよ)

〇あらすじ

結城友奈、13歳。勇者部に入ります。

結城友奈は朝起きて、支度して、学校へ行き、授業を受けて、部活して、友達と遊んで…。そんな普通の日常を過ごしている中学2年生。

あえて特殊な点をあげるなら、彼女の所属する部活は「勇者部」。その活動内容とは?不思議な存在、バーテックスとは?

神世紀300年、少女たちの物語ーー。

公式サイトより

〇感想・レビュー

通称ゆゆゆシリーズと呼ばれている作品です。世界をつかさどる神樹を守るため、謎の敵バーテックスと戦う中学生の少女たちが戦う作品です。魔法少女テイストめいた作品であり、主人公となる少女たちは「勇者部」という人助けを目的とした部活動をしており、非常に優しく魅力的なキャラクターです。しかし敵と戦うにつれ、特にパワーアップである満開を使うと身体機能がどんどん失われていくというつらい内容になっており、それでも戦いを続けるのか逃げ出そうとするかといった葛藤が描かれており非常に心にきます。明るい少女たちがどういう決断をし、どういう結末を迎えるのかが気になる方にオススメのアニメです。

一見普通の女子中学生の主人公”結城友奈”ですが、彼女は勇者部という部活に所属しています。未知のウイルスから人類を守ってくれている神樹と、神樹を破壊しようとするバーテックスという謎の存在に、結城友奈含む勇者部のメンバーは巻き込まれていきます。不思議な力を用いてバーテックスと戦う「勇者」となったメンバーでしたが、「満開」という必殺技を使うことで代償を払うことになります。この代償の設定がかなり鬱であります。耳が聞こえなくなったり、声が出なくなったり、足が不自由になったりと、かなり救いようのない設定です。自らの身体機能と引き換えに人類を守ろうとする姿に、感動と気味の悪さを覚えました。最終的にはハッピーエンドですので、満足感のある鬱アニメが観たい方におすすめです。

作品紹介:メイドインアビス

  • 放送期間
    2017年7月~9月(第1期)
    2022年7月~9月(第2期)
  • 公式サイト
    http://miabyss.com/
  • 制作会社
    キネマシトラス

〇出演声優

  • リコ (cv.富田美憂)
  • レグ (cv.伊瀬茉莉也)
  • ナナチ (cv.井澤詩織)
  • オーゼン (cv.大原さやか)
  • マルルク (cv.豊崎愛生)

〇あらすじ

隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、奇々怪々な生物たちが生息し、今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。「アビス」の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し、冒険へと駆り立てた。そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、次第に『探窟家』と呼ばれるようになっていった。アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。そんなある日、リコはアビスを探窟中に、少年の姿をしたロボットを拾い・・・?

公式サイトより

〇感想・レビュー

開拓・探索されつくした世界で、唯一の未開の地「秘境の大穴・アビス」が舞台です。アビスは、未知の遺物や高価なお宝が眠っている反面、非常に身体に負荷のかかる過酷な環境です。そんなアビスに主人公のリコや、相棒のレグが挑む作品となっています。かわいらしいイラストをしていますが、話の内容や描写がかなりえげつないという、非常にギャップのあるお話です。救いのない後味の悪いエピソードや、グロテスクな描写がかなり多いので、人によってはリタイアしてしまう方もいらっしゃるかもしれません。ですが、それらを補って余りある世界観やストーリーの完成度がありますので、満足感の高い作品でオススメです。

誰もがこの絵柄でこんな展開になるとは思わないだろう作品です。謎の巨大竪穴アビスを探検する探窟家を目指すリコと、不思議なロボ少年のレグの冒険を楽しめます。ただこのアビスはただの縦穴ではなく浮上すると特有の呪いを受けると言うアビスの呪いがあるのです。それを知った上で未知を解明する探検に挑戦する作品なのですが、その呪いの成れの果てがエグいのです。ナナチと言う少女にアビスで出会う辺りから、アビスの呪いや生態系の恐怖、それに他の探窟家の異常性が描かれていくので、可愛い絵柄なだけに非常に精神にくる描写が視聴者に待ち受けているでしょう。謎を解明していくワクワク感も味わえるので、一気に観てしまう事でしょう。

いつか母のような探検家になることを夢みる少女・リコは、探索しつくされた世界で唯一謎がのこる大穴・「アビス」に挑みます。人間の見た目をしたロボット・レグに出会い、奇妙な生物と出会い別れを繰り返しながらアビスを探索していくリコ。鬱回といえば、なんといってもやはりナナチ回です。ナナチは親友のミーティとともに研究者・ボンドルドの実験台にされ、ミーティは恐ろしい怪物の姿になってしまいます。そのえげつない残酷さとグロさ・鬱展開は、かわいらしいロリ系の作画だからこそより引き立ちます…!

作品紹介:宝石の国

〇出演声優

  • フォスフォフィライト (cv.黒沢ともよ)
  • シンシャ (cv.小松未可子)
  • ダイヤモンド (cv.茅野愛衣)
  • ボルツ (cv.佐倉綾音)
  • モルガナイト (cv.田村睦心)

〇あらすじ

これは、成長の物語ー

宝石たちの中で最年少のフォスフォフィライトは、硬度三半とひときわ脆く、靭性も弱くて戦闘に向かない。また、他の仕事の適性もない。そのくせ口だけは一丁前という、まさに正真正銘の落ちこぼれだった。そんなフォスに、三百歳を目前にしてやっと初めての仕事が与えられる。それは、博物誌編纂という仕事。地味な仕事に不満なフォスだったが、彼はその目で世界を見、様々なことを経験する中で、しだいに大きなうねりに飲み込まれてゆく。そしてついに、彼は望まぬかたちで、欲しかった“強さ”を手にするのだが──。

これは、友情の物語ー

フォス以上の特異体質をもつのが、シンシャ。ただそこにいるだけで体から毒液を撒き散らしてしまうシンシャは、周りに迷惑を掛けまいと、独り夜に引きこもり心を閉ざしていた。ある日、月人に攫われそうになったところをシンシャに助けられたフォスは、「次は自分が君を救ってみせる」と約束する。博物誌の編纂に奔走しながら、シンシャが明るい世界に出てこられるよう、彼向けの仕事を探そうとするフォス。果たしてフォスの想いはシンシャに届くのか? そして、二人の約束が果たされる日は来るのか──?

これは、戦いの物語ー

月から飛来する謎の敵“月人”。彼らは宝石たちを装飾品にしようと、特に美しい宝石を好み、一人また一人と宝石を攫っていくが、その正体は不明。しかも攫われた宝石は加工されて武器となり、宝石たちを苦しめる。さらに月人はどんどん改良され、強力になってゆく。次々と現れる月人に、二十八体の宝石たちは勝利することができるのか? 彼らの真の目的とは何なのか? この終わりのない戦いに、終止符は打たれるのか?

公式サイトより

〇感想・レビュー

実在する宝石が、人の姿をした生物となって暮らしている世界のお話です。それぞれの宝石の硬度や特性が反映されているキャラクターたちが、宝石たちをさらいにくる謎の存在”月人”と対峙していきます。主人公は”フォスフォフィライト”というあまり硬度が高くない無垢な宝石なのですが、このフォスフォフィライトの変貌がおぞましく、鬱な展開へと進んでいきます。戦闘で負った傷を修復するたびに、記憶や自我を失い姿が変貌していく過程は、視聴者からすればかなりキツイものがあります。また、フォスフォフィライトの信念や行動も、全く報われないという後味の悪さがあります。

人類がはるか昔に滅んだ世界が舞台で繰り広げられる宝石たちの物語。タイトルにもあるようにこの世界の登場人物はみな宝石であり、それゆえ各々の硬度が違うため割れやすいものや割れにくいものに別れていきます。また、基本的に宝石たちは不老不死であるが唯一の例外として月人と呼ばれる存在に連れて行かれた場合二度と帰ってくることはありません。このように本来は不死である宝石も死に近いことが起こり得るため、個性豊かなキャラクターたちがあっさりと連れて行かれた時はショックを受けました。また、本作は3dcgによって描かれていますがそれが宝石らしさをより際立たせているアニメとなっていました。

作品紹介:ぼくらの

〇出演声優

  • ウシロ(宇白順) (cv.皆川純子)
  • カナ(宇白可奈) (cv.阿澄佳奈)
  • カンジ(吉川寛治) (cv.野島健児)
  • マチ(町洋子) (cv.三瓶由布子)
  • アンコ(往住愛子) (cv.牧野由依)

〇あらすじ

「終焉」アニメ版で迎えるもうひとつの結末。

夏休み――自然学校にやってきた15人の少年少女。そこで、小学生の宇白可奈を除く14人の中学1年生は、ココペリと名乗る謎の人物と突然、契約を結ぶ。

その契約は戦いに負けたり、勝負がつかず48時間経過すると、地球は破壊され、全人類のみならず地上の全生物が死滅する。操縦者は、事前に契約した者の中から選ばれた1名がなる。操縦は一人で行い、勝手に変更する事は許されない。ロボットは人の生命力で動く。一戦闘する代わりに、操縦者の命を奪う。

世界の滅亡か ぼくらの死か。

公式サイトより

〇感想・レビュー

ぼくらのは鬱アニメの代表作とも言える程の有名な作品です。少年少女が偶然ロボットに乗って世界の為に戦う話です。そのロボットに乗って戦う際には代表者1名がランダムに選ばれるのですが、戦うと必ず死ぬと言う話です。戦わないと当然死ぬので選択肢がほぼない状況を、大人ではなく少年少女が受け止めるなんとも言えないやるせなさが終始漂う傑作です。死と言う誰もいづれは自身に起きるけど、考えない様にしているテーマを、今すぐ結論を求められる少年少女達の命に対する葛藤を楽しむ作品です。覚悟を決めていく姿に涙なくして視聴し続けられません。

15人の子供たちが、地球を攻撃しにくる巨大ロボットに毎日1人ずつ応戦していく物語です。選ばれるのはランダムで、応戦用のロボットに乗り込んだら最後、敵に勝てても搭乗した子どもは死んでしまいます。ココペリという一見かわいらしい(その実は残酷な)マスコットキャラクターに導かれ、訳のわからないまま1人、また1人と命を落としていきます。次の搭乗を予告された子どもは、死を前に心の闇に向かい合う姿が描かれるのですが、その残酷さとまさに「鬱」と言えるエピソードの数々と、絵の繊細なタッチとのギャップが怖すぎてたまりません…!

異色のロボットアニメです。少年達がロボット「ジ・アース」に乗り込み戦う話・・というと典型的なロボットアニメかと思うが、戦うには条件があり・・という話です。ロボットが戦う話というより、パイロットである少年・少女達の背景が中心と言ってもいいほど内面に深く切り込んだ内容となっています。原作版とはラストが変更されており、ラストはそこまで重くはないものの「出口が見えない」「救われない」感じは鬱アニメそのものです。この頃のアニメは救われない形の重々しいものが多い(まどまぎ等)が「ぼくらの」も同系統のものなので、この年代のアニメが好きな人にお勧めです。

作品紹介:東京マグニチュード8.0

〇出演声優

  • 小野沢未来 (cv.花村怜美)
  • 小野沢悠貴 (cv.小林由美子)
  • 日下部真理 (cv.甲斐田裕子)
  • 小野沢誠司 (cv.中博史)
  • 小野沢雅美 (cv.井上喜久子)

〇あらすじ

夏休み、東京を襲った大地震、すべてが一変した世界。絶望に立ち尽くす姉弟と、一人娘を案じるシングルマザー。大切な家族の待つ我が家へー 3人は歩き始めた。

夏休みに入ったばかりのお台場。中学1年生の未来は、弟の悠貴に付き合わされロボット展を見に来ていた。はしゃぐ弟を横目に、反抗期真っ盛りの未来は退屈そうにケータイをいじっている。「毎日毎日ヤなことばっかり…。いっそのこと、こんな世界、壊れちゃえばいいのに」そう思った瞬間、突然地面が激しく揺れた。

東京を襲った、マグニチュード8.0の海溝型大地震。

連絡橋は崩れ落ち、東京タワーは倒壊―。一瞬にしてすべてが変わった東京。未来は悠貴の手をひき、お台場で出会ったバイク便ライダー・真理の力を借りながら世田谷にある自宅へ向かう。

果たして3人は無事に家に帰ることができるのか―。

公式サイトより

〇感想・レビュー

日本では誰もが共感したり、もし自分に起こったらと感情移入しちゃう大地震に被災した後の話です。中学1年の主人公は弟と被災し、世田谷にある実家に力を合わせて目指すのですが、様々な壁が2人を阻むと言う話です。しかしこのアニメの鬱展開は最後にあります。それを知った後には必ずアニメを最初から観る事になるでしょう。それほど作りこまれているのですが、鬱展開もですが何よりも家族の絆こそがこのアニメのテーマだと思います。最終回は涙を流す事は必須なので、ハンカチと水分補給は忘れずに観る事が推奨されます。

作品紹介:無限のリヴァイアス

〇出演声優

  • 相葉昴治 (cv.白鳥 哲)
  • 相葉祐希 (cv.保志総一朗)
  • 尾瀬イクミ (cv.関 智一)
  • 蓬仙あおい (cv.桑島法子)
  • 和泉こずえ (cv.丹下 桜)

〇あらすじ

22世紀初頭。人類はその居住地域を太陽系全体へと広げ、各惑星圏は経済的に独立した地域として繁栄していた。だが、ある時、突如として太陽を中心に発生したプラズマの嵐によって、太陽系の半分は魔の海 ”ゲドゥルト・フェノーメン”(ゲドゥルトの海)に呑み込まれ、人類の多くが死滅した…。それから約80年後、復興を成し遂げた人類は、太陽系全ての星へ進出していたが、ゲドゥルトの海は膨張を続けており、それに対する解決策はまだ見つけられないでいた…。西暦2225年、航宙資格教程の訓練用ステーション”リーベ・デルタ”で16歳の少年、相葉昴治は弟の祐希や幼なじみのあおいたち仲間たちと教習を受けていた。ある日、”リーベ・デルタ”がエネルギー補給のためゲドゥルトの海に降下した。その時事件は起きた。突然、”リーベ・デルタ”が制御を失い、ゲドゥルトの海へ沈没し始めたのだ!生死に追いつめられたアイヴァとその仲間の少年たちは、脱出を図ろうと奔走していたとき、見たこともない可潜艦”リヴァイアス号”を発見した…。

公式サイトより

〇感想・レビュー

心をえぐる程の作品ではなく、じわじわと心を蝕まれる感覚を味わえる鬱アニメの傑作です。学生だけで宇宙を漂流する事になるのですが、その宇宙船には最新鋭の秘密があると言う設定ですが、楽しむのは学生たちが閉鎖空間でどの様になっていくのかの展開です。極限状態に置かれると人はどの様な行動にでるのかを、本当にリアルに描かれており、当然パニックや絶望展開が待ち受けているので心にくるものがあります。人間の心の闇だけでなく、複雑に混ざり合う政治や人間模様の表現が逸脱で、ストーリーに没頭できる作品です。20年以上前のアニメですが、今観ても古いと感じる事はないでしょう。人の心の闇は今も昔も変わりません。

作品紹介:鋼の錬金術師

〇出演声優

  • エドワード・エルリック (cv.朴璐美)
  • ヴァトー・ファルマン (cv.室園丈裕)
  • アルフォンス・エルリック (cv.釘宮理恵)
  • ショウ・タッカー (cv.永井誠)
  • ピナコ・ロックベル (cv.麻生美代子)

〇あらすじ

エドワードとその弟アルフォンスは、幼き日に亡くなった母親を思うあまり、死んだ人間を蘇らせるという錬金術最大の禁忌、人体錬成を行ってしまう。しかし錬成は失敗し、エドワードは左足を、アルフォンスは体全てを失う。

己の右腕と引き替えに、かろうじて弟の魂を錬成し、鎧に定着させることに成功したが、その代償はあまりにも大きすぎるものであった。

エドワードはアルフォンスと共に、失った全てを取り戻すため、絶大な力をもつ「賢者の石」を探す旅に出る。

右腕と左足を鋼の義肢「機械鎧(オートメイル)」に変えた彼を、人は「鋼の錬金術師」と呼ぶ—。

公式サイトより

〇感想・レビュー

同名の原作のアニメ化作品は2つあり、2003年に放送されたものと2009年に放送されたものがあります。2003年版の方は原作からストーリーが大幅に変更されており、人体錬成の禁忌についてより掘り下げている内容となっています。原作よりも暗い雰囲気で進行し、特に罪というテーマ性が強いです。人を作ろうとした罪、人を殺した罪と向き合い、どういう答えを出すかは必見です。マスタング大佐やスカーのキャラ性は別物と言ってよく、原作読破済みの視聴者でも驚きを持って見れる作品となっています。原作よりもダークファンタジー系の作品となっており、そういう作品が見たい方にオススメです。

作品紹介:ノーゲーム・ノーライフ ゼロ

  • 放送期間
    2017年7月15日
  • 公式サイト
    http://ngnl.jp/
  • 制作会社
    マッドハウス

〇出演声優

  • リク (cv.松岡禎丞)
  • シュヴィ (cv.茅野愛衣)
  • コローネ・ドーラ (cv.日笠陽子)
  • ジブリール (cv.田村ゆかり)
  • ノンナ・ツェル (cv.井口裕香)

〇あらすじ

願ったのは、共に生きることーー。

それは一切の争いが禁じられ、全てがゲームで決まる《盤上の世界(ディス・ボード)》が創造されるはるか以前の出来事。

世界を統べる唯一神の座をめぐり、終わりの見えない大戦が続いていた時代。天を裂き、地を割り、星さえも破壊し尽くさんとする凄惨な戦争は、戦う力を持たない人間たちに理不尽な死を撒き散らしていた。

強大な力を持つ様々な種族に追いやられ、存亡の危機に瀕する人間を率いる若きリーダーの名はリク。一人でも多くの人間が明日を迎えるために心を砕き、擦り減らす日々が続くある日、リクは打ち捨てられた森霊種(エルフ)の都で機械仕掛けの少女・シュヴィと出会う。

機械には持ち得ぬ心に興味を持ってしまったことでエラーを起こしてしまい、仲間たちから廃棄されてしまったシュヴィは、エラーを修正するため、リクに《人間の心》を教えてほしいと頼むのだが……。

これは六千年以上もの昔に紡がれた《最も新しい神話》へと至る《最も古き神話》。記録にも記憶にも残らない、誰にも語られることのない物語が今、幕を開ける——。

公式サイトより

〇感想・レビュー

テレビシリーズのノーゲーム・ノーライフの前日譚を描いた作品です。本編の世界がどうやって作られたかという話を展開しており、テレビシリーズを見ていなくても十分に楽しめます。他種族が戦争しあう世界で最も弱小な人間が必死に生き延び戦争の勝利をかすめ取るまでの話がしっかりと描かれており、頭脳戦で他種族を出し抜いていく様子が非常に面白いです。一方で主人公のリク、ヒロインのシュヴィの恋愛模様は非常に悲しく、お互いに自分を犠牲にしても勝とうとする姿は涙なしには見れません。ハッピーエンドでありつつ、悲しい結末が好きな方にオススメです。

作品紹介:Vivy -Fluorite Eye’s Song-

〇出演声優

  • Vivy (cv.種﨑敦美)
  • マツモト (cv.福山 潤)
  • エステラ (cv.日笠陽子)
  • グレイス (cv.明坂聡美)
  • オフィーリア (cv.日高里菜)

〇あらすじ

“ニーアランド”、それは夢と希望と科学が混在したAI複合テーマパーク。史上初の自律人型AIとして生み出され、施設のAIキャストとして活動するヴィヴィは日々、歌うためにステージに立ち続ける。しかし、その人気は今ひとつだった。

――「歌でみんなを幸せにすること」。自らに与えられたその使命を果たすため、いつか心を込めた歌を歌い、園内にあるメインステージに立つことを目標に歌い続けるヴィヴィ。

ある日、そんなヴィヴィの元に、マツモトと名乗るAIが現れる。

マツモトは自らを100年後の未来からきたAIと話し、その使命は「ヴィヴィと共に歴史を修正し、100年後に起こるAIと人間との戦争を止めること」だと明かす。

果たして、異なる使命を持つ2体のAIの出会いは、どんな未来を描き直すのか。

これは<私>が<私>を滅ぼす物語――AIの『歌姫』ヴィヴィの、百年の旅が始まる。

WIT STUDIO×長月達平×梅原英司エンターテイメントの名手たちが、引き寄せあった絆で紡ぐSFヒューマンドラマ、ここに開演。

公式サイトより

〇感想・レビュー

AIが一般化した世界、突如AIが暴走し人々を殺し始めた世界で歌姫型AIのヴィヴィが何を選択するのか、歌うとは何か心とは何かを問い続ける物語です。歌で人を幸せにする使命を与えられたヴィヴィと謎の立方体のメカマツモトと過去に戻りシンギュラリティを解消していく珍道中は面白い一方、AIと人との関わりに触れ、ヴィヴィが悩み苦しむ姿は非常に考えさせられます。最後にヴィヴィがどのような決断をするのかは必見です。歌をテーマとしており、挿入歌などの演出も見どころの一つです。SFで悲しい話を求めている人にオススメです。

作品紹介:モノノ怪

  • 放送期間
    2007年7月~9月
  • 制作会社
    東映アニメーション

〇出演声優

  • 薬売り (cv.櫻井孝宏)

〇あらすじ

「真(まこと)」「理(ことわり)」「形(かたち)」を見極め、モノノ怪を斬ることのできる退魔の剣を持つ、謎の男「薬売り」。真とは事の有様、理とは心の有様。そして、ものの形を為すのは、人の因果と縁(えにし)。剣に導かれてか、己の意思か、薬売りの行く手には必ずモノノ怪が剣が抜き放たれ、あまたの妖異と対峙するとき、浮かぶこの世のあはれとは・・・?人の心とアヤカシが生み出す凄絶なる惨劇を、薬売りの男と退魔の剣が断つ!

dアニメストアより

〇感想・レビュー

和風ながらポップでモダンな作画、独特な演出が素晴らしいです。「日本の怪談」の有名エピソードがオムニバス形式で語られていきますが、そこだけが普通で、モノノ怪の世界観で語られる『怪談』は、一瞬、何を見ているのか分からなくなる位新鮮でした。これほどいい意味で裏切られたアニメはないかもしれません。「薬売り」さんの怪しげな魅力もこの作品に絶対欠かせません!映像の斬新さだけではなく、『怪談』ならではの世の無情、ジメジメとした恨めしさもしっかりと描かれているのでめちゃめちゃおススメ!大絶賛の作品です!

https://www.youtube.com/watch?v=zvIHMBpkmug

作品紹介:バビロン

〇出演声優

  • 正崎 善 (cv.中村悠一)
  • 九字院偲 (cv.櫻井孝宏)
  • 文緒厚彦 (cv.小野賢章)
  • 瀬黒陽麻 (cv.M・A・O)
  • 守永泰孝 (cv.堀内賢雄)

〇あらすじ

東京への一極集中緩和を目的として、東京都西部に新設された『新域』。その実態は、新法の試験運用を実施する「国家の実験場」としての役割を有し、政令指定都市を上回る権限が付与され、「第2の東京」と位置付けられていた。

Wikipediaより

〇感想・レビュー

正義感のあふれる検事の主人公です。とある脱税の検挙からとある事件に巻き込まれていきます。最初は怪しくもセクシーな謎の女性の登場でジメッとしたミステリーの世界観に飲み込まれます。しかし話が進むにつれて登場人物がどんどん命を落としていきます。しかも犯人と思われる人物は直接的に手を下すわけでなく、被害者たちと会話をしただけで命を自らたっていくという展開に主人公はなすすべがないです。犯人もなんのためにそんなことをするのか動機らしいものもなく、ただ人が死んでいくのを楽しんでいる様子で犯行の理由も、犯行の実行の仕方も、解決策もわからなないなかどんどん追い詰められる主人公が見ものです。

作品紹介:86―エイティシックス―

  • 放送期間
    2021年4月~6月(第1期)
    2021年10月~2022年3月(第2期)
  • 公式サイト
    https://anime-86.com/
  • 制作会社
    A-1 Pictures

〇出演声優

  • シンエイ・ノウゼン (cv.千葉翔也)
  • ヴラディレーナ・ミリーゼ (cv.長谷川育美)
  • ライデン・シュガ (cv.山下誠一郎)
  • セオト・リッカ (cv.藤原夏海)
  • アンジュ・エマ (cv.早見沙織)

〇あらすじ

星歴2148年。サンマグノリア共和国は隣国ギアーデ帝国が投入した完全自律型無人兵器「レギオン」の侵攻に対し、同様の無人兵器「ジャガーノート」を投入。流血無き戦場を作り上げる事で脅威を退けていた。しかし、その実態は多数派民族である白系種以外を人間と見做さない狂気の差別思想から生み出された「有人搭乗式無人機」であり、搭乗させられた少数派民族は共和国85行政区の外へ追いやられた人型の家畜、「エイティシックス」と蔑まれながら絶死の戦場を戦い続けていた。そんな中、白系種でありながら軍内で差別政策撤廃の活動を行う士官ヴラディレーナ・ミリーゼは、管制担当者に多数の退役者や自殺者を出し「死神」と呼ばれるエイティシックスが居る部隊の管制を任され、自国が目を背け続けていたレギオンの真実を知る事になる。

Wikipediaより

〇感想・レビュー

ロボット兵器の出現で、もう兵隊が命を落とすことはないという軍事国家でじつは戦っているのは、自国民と認識されていない若者たちがロボットに乗り込み戦っているという設定からの鬱展開。しかも長年の戦いの末、今戦っているのは若者やこどもたち。戦いで勝利をすれば国民になれるという条件下で人を集めているが、現状は生き残るものはほとんどいなくて、兵士たちに希望はないです。そんな中やっと生き残れて、普通にすごしてよいと言われたのに、結局戦場でしか生きるすべがなくて、死んでいった仲間に申し訳なくて戦地に戻る決意をする登場人物たちが悲しすぎて涙なしには見れないです。

作品紹介:ノラガミ ARAGOTO

〇出演声優

  • 夜ト (cv.神谷浩史)
  • 壱岐ひより (cv.内田真礼)
  • 雪音 (cv.梶 裕貴)
  • 毘沙門 (cv.沢城みゆき)
  • 兆麻 (cv.福山 潤)

〇あらすじ

黒いジャージにスカーフ姿の“夜ト”は、祀られる社の一つもない貧乏でマイナーな神様。自分の社を築くべく、賽銭〈5円〉で人助けをする、自称“デリバリーゴッド”である。交通事故に遭いそうになった夜トを助けようとしたことがきっかけで、“半妖(魂が抜けやすい体質)”となった良家の令嬢・壱岐ひより、さらに、夜トに拾われ、神様が使う道具“神器”となった少年“雪音”と共に、人間に害を与える“妖”と戦いを繰り広げながらも、その三人の絆は深まっていった。一方で、七福神の一柱(ひとり)で最強武神である“毘沙門”から命を執拗に狙われ続けている夜ト。ふたりの間に秘められた過去、そして、因縁の対決の行方は…

公式サイトより

〇感想・レビュー

第一期目から暗い話がちらほらあったけれど、第二期はもっとダークな展開になります。神の使いたちは元は人間であったため心の不安定さがあって、それが心を蝕んでいき、その蝕んだ心が他の使いを蝕んで、ついには主である神の体を感染症のように蝕んでいきます。しかも神は生まれ変わってやり直しがきくことが判明して、なにかあっても代わりがいるから大丈夫ですよという使いたちの本心が怖かったです。使いたちは神を敬っている、神は使いたちを助けてやりたい、養ってやりたいと思っているのに根本的に違いすぎてわかりあえない様が少しずつしかし、確実にどんどん自体を悪化させていって、ジメジメした展開が良いです。

作品紹介:ギルガメッシュ

  • 放送期間
    2003年10月~2004年3月
  • 制作会社
    ジャパンヴィステック、グループ・タック

〇出演声優

  • 円竜也 (cv.浪川大輔)
  • 円紀世子 (cv.中村千絵)
  • 伯爵夫人 (cv.斎賀みつき)
  • 藤崎イサム (cv.伊藤健太郎)
  • 御室風子 (cv.小林沙苗)

〇あらすじ

197X年、円竜也とその姉・紀代子はおじの研究所に呼び出される。そこにはクローン技術により作り出された10人の擬瑠亀主(ギルガメッシュ)がいた。彼らは悪魔族の一味である円盤族(UFO族)に科学技術で対抗するべく、研究に研究を重ねていた。

研究所の場所を知った円盤族らは研究所を襲い、竜也やギルガメッシュを殺そうとするが、竜也はその祖父にあたる円鬼堂(エンキドゥ)に救われる。鬼堂は円竜也ら円家と、ギルガメッシュたちは同じ祖先、宇宙人である事実を打ち明ける。円竜也ら超能力を使える者達とギルガメッシュたちは一致団結して円盤族に対抗していく。

Wikipediaより

〇感想・レビュー

タイトル・原作は石ノ森章太郎の同名漫画であるが、アニメ版は大きく内容が変更されています。モチーフこそ石ノ森章太郎の漫画から来ているものの、鬱要素・ダークな要素はアニメ版の方が強いです。2003年作ということでまだ2000年問題が騒がれていた年から数年しか経っていないこともあり、テクノロジーに対する不信感・恐怖感が見て取れる内容となっています。これを書いている現在もテクノロジーの発展は目覚しい一方で、AIに対する脅威と言ったような社会的な不安が多く見て取れます。本作品はクローン技術や高度な文明によって引き起こされた科学的な事故といったテクノロジーの持つ「怖さ」のようなものが多く見て取れるのだが、それらは普遍的なものでありいま現在このアニメをみてもまったく色あせている感じはしないです。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。